空手には、技の意味を正しく表現する「形(型)」競技という種目がある。
蹴りや突きの力強さやスピード、リズム、バランスなど、動きにキレや迫力がありながらも美しく空手の形を表現するもので、 相手と組み合って倒す組手競技と異なり、一つひとつの動きに正確さが求められる。
この空手の形競技を極めようと、日々精進するきょうだいを紹介します。
撮影=饗庭克彦、文=谷口陽子
全日本空手道連盟・一友会伊藤道場に所属する外間旬くん・春喜くんは双子の兄弟。もともと琉球空手の経験があった父に勧められ、小学一年生から道場に通うようになった。
互いに目の前に一番のライバルがいたことで、二人はメキメキと上達し、兄の旬くんは小学3年生で初めて全国大会に出場。
弟の春喜くんも小学4年生で全国大会に出場し、以来、二人で優勝目指して競い合ってきた。
妹の芽生咲さんも兄と一緒に道場に通うようになり、小学1年生でいきなり全国大会に出場。今では全国大会の常連として名を連ねている。
決勝で対戦したい
形競技で全国大会に出場できるのは県大会での上位2名。つまり、決勝の前に対戦することになると、どちらかが全国大会に出場できないことになる。
「4年生の時は二人で県大会の決勝を戦ったので、二人そろって全国に行けた。できれば二人で対決するのは決勝がいい」と兄・旬くん。
弟の春喜くんも「お互い、一番負けたくない相手が一番身近にいるのはいいこと」と二人で上を目指す心意気だ。
中学校に進学となった今年からは学年別のカテゴリーがなくなるため、上級生とも対戦していくことになり、より厳しい戦いが待っている。
5月に開催された県大会でもそろって上位入賞
5月16日に、栃木県空手道選手権大会が行なわれ、中学生男子・個人形の部に旬くん・春喜くんが出場。初めての中学の部での出場だったが、見事に旬くんが3位、春喜くんが4位に入賞した。
また5月2日には栃木県空手道少年錬成大会に芽生咲さんが出場。小学5年女子・形の部に出場し、堂々の優勝を飾り、全国大会と関東大会の出場権を獲得した。
2020東京五輪では、正式種目にもなっている空手競技。
(参考→ https://olympics.com/tokyo-2020/ja/sports/karate/)
3人の今後の活躍に注目だ。